こんにゃく足について。靴選びやパンプスはどれがいい?

こんにゃく足について。靴選びやパンプスはどれがいい?

こんにゃく足とは?

こんにゃく足とは、まるで「こんにゃく」のように柔らかい足を指す俗称です。医学的な名称ではありませんが、足部の関節が緩く、ぐにゃぐにゃした足のことを靴関係者などがそう呼んでいます。

足には片足で26個(種子骨をいれると28個)の骨が集まっています。成人で約206個の骨があると言われていますから、なんと両足で全身の25%を占めています。その足の骨一つ一つが離れないように「靭帯」と呼ばれるコラーゲン質でできた結合組織によってつながっています。この「靭帯」は骨と骨が過度に離れてしまうことを防いでいるのですが、この「靭帯」が硬い人と柔らかい人がいます。女性は元々男性よりも、この「靭帯」が柔らかいのですが、その中でも特別柔らかい人を「こんにゃく足」と呼んでいます。

足を触って各関節を動かしてみるとわかるのですが、まるで手のように柔らかく動きます。本来、足の構造は手よりも強く、骨と骨が互いに支えあうアーチ構造で全体重が片足にかかっても崩れないようにできています。「こんにゃく足」の人はいうなれば手の構造で立っているようなもので、アーチ構造をつくれずに潰れてしまいます。また靴の中で足がぐにゃぐにゃと動いてしまうため力のロスが多く、全体的に疲れやすい足になるのが特徴です。また靭帯が弱い分、筋肉が緊張して足の柔らかさを補おうとするため、血行不良などが起こりやすくなります。

ちなみに「こんにゃく足」をお持ちの方の話を聞くと、

・歩くとフラフラしているようになり危険な時が多々ある。

・足首が弱くヒールが履けない。

・歩くとすぐ疲れる。長時間歩けない。

・ペンギンのように足を引きずっているときがある。ペタペタ歩きになる。

・足のバランスがとりづらい。つま先が上がらない。

・合う靴が見つからない。履きたい靴と履ける靴が一致しない。

・病気ではないためか、病院に行っても特に対応してもらえない

・足のゆびの関節や足の裏に角質ができてしまう

・足の爪がはがれてしまう

などの悩みがあるようです。

またよく勘違いされる方が多いのですが、筋肉が柔らかいことと靭帯が柔らかいことはまったく別物です。靭帯は骨と骨が過度に離れないようにするのが目的なのに対し、筋肉は基本的には関節を動かす(コントロール)するために存在します。筋肉が硬いと血行を促進するポンプの機能が弱くなるため、できるだけしなやかに保つ必要があります。総じて、靭帯は硬く、筋肉は柔らかくしなやかな方が良いのですが、こんにゃく足の人はこの逆で、靭帯が柔らかく、筋肉が硬く血行不良というケースが多く見受けられます。

 

原因

こんにゃく足の原因は、主に「靭帯組織の柔らかさ」ということになりますが、この靭帯組織の柔らかさは先天的な遺伝と後天的なものに分かれます。まず一番の大きな要因としては、遺伝的な要素になります。そもそも男性よりも女性の方が靭帯が柔らかい傾向がありますが、遺伝的な要素で個人差が生まれます。また後天的な要素としては6歳くらいまでの運動量が関係していると言われています。6歳までに基本的な骨格ができあるのですが、骨の成長とともに靭帯組織も一緒に成長していきます。骨は体重がしっかりかかることで成長するのですが、これがまさに運動量ということになります。小さいころに病気などで活動が制限されていた、などのケースだと遺伝とは別に足の靭帯組織が柔らかくなってしまいます。

 

こんにゃく足のケア

「こんにゃく足」は原因は靭帯の柔らかさなですが、靭帯は筋肉とちがって鍛えて強くすることはできません。運動をすることで靭帯が強くなるという説もあるようですが、筋肉のように簡単に強くすることは難しいでしょう。ただ「こんにゃく足」にともなう足のトラブルに対して、積極的にケアをすることは可能です。

こんにゃく足のトラブルで多いのは「冷え性」などの血流障害、足のゆびの拘縮による関節や足の裏にできる角質や魚の目です。

こんにゃく足は足が過剰に柔らかいということですが、足が柔らかい分、筋肉が硬く踏ん張る時間が増えてしまいます。関節が過度に動かないように靭帯ではなく、筋肉が頑張ってしまうからです。筋肉が長く緊張した時間が増えると、乳酸がたまり筋肉組織が硬くなってしまいます。本来であれば筋肉の自然な伸び縮みによって血流が促進されるのですが、この踏ん張る筋肉の使い方(等尺性や遠心性収縮)ではポンプの機能が活かされず血流が滞ってしまいます。

そのためまずは筋肉を柔軟に保っておくストレッチは大変重要です。ふくらはぎの筋肉が緊張しやすいので、踵をつけてふくらはぎを伸ばすようにストレッチします。

また靭帯は鍛えることはできませんが、筋肉を鍛えておくと多少靭帯を補うことができます。また足が良く動くようにトレーニングすると、足の疲れなどがでにくくなります。。特に足のゆびを強く曲げた状態で固まってしまうことがあるので、足ゆびを動かす運動はしておくとよいでしょう。具体的にはまず踵で立ち、足の外側に体重をかけます。その状態で交互にチョキにするように足ゆびを動かしてみましょう。またその状態で足の親ゆびのつけ根(母趾球)をつけてみます。そうすると土まずがぐっと高いまま足の状態を作ることができます。これを繰り返すことで足裏の筋肉のトレーニングと、動きにくかった足ゆびを動かせるようになり、血流も滞りにくくなります。

またテーピング等で足を固定する、という考えもありますが、長期間の使用は皮膚にとってあまりよくないことと、それによって靭帯の強さが改善するわけではないのであまりお勧めはできません。もしテーピング等を使うのであれば、あくまで一時的に足の強度を補うものとして考えた方がよいでしょう。

 

こんにゃく足のための靴選び

こんにゃく足の人は靭帯が弱いため、骨と骨が離れやすく外反母趾などの足の変形を起こしている人も多くいます。その意味では単純に形の面で靴選びが難しいということがあげれます。またこんにゃく足の人に限って柔らかい靴を選んでしまう人がいますが、柔らかい足の人が柔らかい靴を履いてしまうと疲れを軽減することができません。

まず足型ですが、これは経験的な印象ですが、こんにゃく足の人は前足部は幅が広がっていても踵が小さいことが多いように思われます。そのため単純に前足部の足の幅だけで靴選びをするのではなく、土踏まずから踵にかけてフィット感が得られやすい靴を選ぶことが重要になります。

また靴の構造面でいうと、簡単に雑巾絞りのようにねじることができてしまうものはNGです。靴底はある程度しっかりとしたものを選ぶことをおすすめします。できればインソールの機能があるものをお勧めしますが、これは後述します。

靴の種類としてはやはりヒールは極力低く、紐靴やベルトのあるもの、土踏まずから甲周りをしっかりと抑えることができるものがおすすめです。足が柔らかい人はまずこの土踏まずの構造が崩れてしまうのですが、ある程度靴紐などで骨格の崩れを抑えておくことが大事です。また甲の部分に足を抑えるものがあると、靴の中で足が動きにくくなります。足が動いてしまうと足のゆびが緊張して動きをとめようと踏んばってしまいます。そうすると足ゆびの血行がおち、また足のゆびが曲がりその節の部分が靴の上にたって角質などができてしまいます。また足のうらの摩擦が増え、角質や魚の目などができやすくなってしまいます。

・足型にあう靴を選ぶこと

自分の足型を他人を比較することがないので、多くの方は自分の足がそもそも細いのか太いのかを知らない、あるいは勘違いされていることが多いと思います。私たちを含む専門店では多くの人の足をみているので、足の特徴や問題などが比較的簡単にわかります。そのため、一度できるだけ足に詳しいお店でみてもらうことをおすすめします。

・靴の構造がある程度しっかりしたものを選ぶこと 

構造がしっかりするということは、材料としては高い素材を使うことと同じなので、あまり安価なものは選ばない方が良いと思います。

・紐靴やベルトのある靴をえらぶこと。

足の構造を紐やベルトがサポートしてくれる、また前滑りをとめてくれます。

・ヒールは低いもの

前滑りをおこすリスクやふくらはぎの緊張を抑えることができます。

以上を参考に靴選びをしてもらえると良いと思います。

 

パンプスなどのヒール系の靴の選び方

大前提としてヒールが高くて身体によい靴は基本的に存在しません。ヒールはあくまでファッションであり、足を綺麗に見せるためのものです。その意味ではあくまで精神的に良い靴、といえるでしょう。ただそうはいっても仕事などの関係でパンプスなどのヒールものを履かないといけない、あるいはファッション的にどうしてもヒールが履きたい、という方は多いと思います。その場合、あくまで「身体に極力負担をかけない」という観点から、パンプスやヒール選びを心がけてください。

・踵の芯が長く入っていてホールドが良いもの

踵を触ると他の部分よりも少し硬くなっていますが、それがカウンターと呼ばれる芯構造です。この芯構造が土踏まずの方まで長くしっかりと入っているものを探してください。

・ヒールの高さは5㎝以内

言わずもがな、ヒールが高くなると前足部に沢山体重がかかり、幅がひろがって 開張足→外反母趾 という流れになってしまいます。また前滑りを起こしやすいため、筋肉の緊張による血行不良などが起きてしまいます。

・ヒールの接地面が横に大きいもの

これは安定性の面からですが、できる限りヒールは太いもののの方が安心です。もし細いものを選ぶ場合は、後ろから見て横幅がある程度あるものを選ぶようにしましょう。左右に揺れないことが大切です。

・ベルトなどの抑えがあるもの、あるいは履き口ができるだけ深いもの

できるだけ前に滑らないように抑えるものが必要です。

・構造がしっかりしているもの 

上述どおり、足が柔らかい人は靴がある程度しっかりしていないと動きが制御できずかえって疲れてしまいます。またアーチサポートなどお店で対応してくれるところがあればなお安心です。

 

姿勢や歩き方を改善する靴もおすすめ

また、長期的な視点でみれば、立ち方、歩き方を改善していくことも重要です。例えば体幹といわれるお腹の奥にある大腰筋などの筋肉群やスモールマッスルと言われる背骨に細かくついている筋肉が使えなくなると姿勢が崩れ、前足部に体重がかかりすぎてしまいます。体幹がしっかりすると、骨格の安定するポジションで立ったり歩いたりすることができるのですが、靭帯の弱いこんにゃく足の人はこうした安定する姿勢や歩き方を身に着けることが重要です。

当店ではMBTやエバーメイト、フィンナミックシリーズなど、姿勢や歩き方の改善に効果がある靴と、姿勢や歩き方のレクチャーもしておりますので、お気軽にご相談ください。

 

インソール(足底挿板)を使ったおすすめの改善法

こんにゃく足はインソール(足底挿板)で治るわけではありませんが、ある程度しっかりした靴とインソールがあればこんにゃく足が原因で起きるトラブルを改善することはできます。こんにゃく足は骨格が自分の体重によって崩れてしまうことでトラブルがでてくるため、100円ショップで販売しているような柔らかいものではなく、ある程度のしっかりした素材の本格的なインソール(オーダーインソールなど)がおすすめです。

本格的なインソールは解剖学的に骨構造を支えるものになります。崩れてしまった土踏まずなどのアーチ構造をインソールで支えることで、片足に全体重がかかっても本来の正しい骨格の位置をある程度保てるようになります。そうすると今まで足のアーチ構造を保つために過度に緊張していた筋肉群などがリラックスすることができ、血流などが改善していきます。また横のアーチと呼ばれるサポートが入ることで地面を自然とつかむことができるため、角質などの軽減にもつながります。

またインソールを使うことで、足裏の体重が分散され均等化します。足の裏の角質や魚の目で悩んでいた人にはインソールは大変有効なので、ぜひ試してみたください。

インソールの価格はピンキリですが、本格的なものだと8,000円くらいから高いものだと4万円前後かと思います。時々10万円以上するインソールというのがありますが、それだと靴が作れる値段ですので、相場よりかなり高い印象です。しっかり情報を集めて話を聞いたほうが良いと思います。

弊社では既成のインソールだと1万円前後、オーダーだと2万前後のものが一番多く販売されています。すでにインソールが内蔵されているドイツ系の靴であればそのインソールを軽く調整すれば済む場合もありますし、どんな靴、どんな目的を選ぶかによってもインソールの種類も変わります。

まずは専門店でどういう靴を履きたいかも含めて相談されることをおすすめします。

ご相談・お問い合わせ

PAGETOP