足の症状|関節リウマチの痛み その靴選びやオーダー靴・インソール作製

足の症状|関節リウマチの痛み その靴選びやオーダー靴・インソール作製

足の症状|関節リウマチの痛み その靴選びやオーダー靴・インソール作製

関節リウマチは関節が炎症を起こすことで、骨の軟骨部分や骨そのものが破壊され、関節がこわばったり変形してしまう病気です。関節であればどこにでも起こりうる病気ですが、特に手足に起こりやすいのが特徴です。ここでは足の関節リウマチについて、症状やその靴選び・インソール(中敷き)についてまとめました。

◆関節リウマチはどんな病気?

関節リウマチは自己免疫系の異常により、自身の正常な関節の内側にある滑膜が炎症をおこし、その周りの軟骨や骨を破壊してしまいます。関節が破壊されることで、強い変形が見られますが、足に関して言うと足指のつけ根と関節が曲がり、土踏まずが消失して扁平足になっていきます。最近は薬の進歩が著しく、以前よりも強い変形で悩む方は少なくなった印象はありますが、変形や炎症の強いケースでは足首や足の細かい関節も硬直し、靴を履くことも困難になります。

関節リウマチの特徴としては、男女差でいうと女性の方が多く、発症年齢は30代~50代がピークと言われています。

◆関節リウマチの痛み

関節リウマチは痛みが伴う大変辛い病気です。「朝の関節のこわばり」などの症状から始まり、さまざまな種類の痛みにさいなまれます。痛みには大きく分けると4つあると言われています。

①炎症性疼痛

関節が熱を持って腫れることで、安静にしていても、動かしても、押しても痛いという状態になります。

②阻血性疼痛

関節破壊が進み関節を動かすことが困難になると、筋肉が萎縮し血液の循環が悪くなります。これにより痛覚神経が刺激され痛みが生じると言われています。

③機械的疼痛

関節軟骨が薄くなりクッション材の役割を果たせなくなると、骨そのもに過重がかかり痛みを感じます。関節を動かすときも強い摩擦や抵抗により強い痛みが発生します。また足に関して言うと、骨の変形によって足の指のつけ根が地面に飛び出すようになることで、その部分に硬いタコや魚の目ができてしまい、いつも小石を踏んでいるような強い痛みがあります。

④絞扼性神経障害

関節炎による関節まわりの組織の腫脹により、関節の近くを通る神経が締め付けられるような圧迫され、神経痛やしびれなどの近く障害を引き起こすことがあります。以前に何度か体験したケースでは、足の薬指と中指のつけ根が痛い方でモートン病と診断されていた方が、なかなかよくならないのでさらに調べてみたらリウマチだった、ということがありました。

いずれにせよ、関節リウマチは痛みを大きく伴う病気ですから、靴選びやインソールはこうした痛みの軽減を最大限考慮する必要があります。

◆関節リウマチの靴選びやオーダーシューズ・インソール(中敷き)について

関節リウマチの場合に靴選びやオーダーシューズ・インソールは、生活の質(QOL)の向上のためにも大変重要になります。そのために靴選びには以下の点が重要になります。

①痛みを最大限軽減できること

②失われた関節の動きを補完できるもの

③脱ぎはぎがしやすいもの

④上記をみたしつつ、極力デザインを配慮したもの

変形の少ない症状であれば、既成の健康靴でもかなり負担を軽減することができますが、変形や痛みが強い場合には、リウマチに対応した専門靴やオーダーインソールの作製、靴の改造、さらにはオーダーシューズの作製も視野に入れる必要があります。

◆オーダーインソール(中敷き)の作製

特に関節リウマチでは足の裏の痛みのケアが最も重要です。多くの方が体重をかけたときの関節の痛みや、足裏の角質や魚の目の刺さるような痛みで苦しんでいます。軽度であればドイツ系健康靴などに標準装備されるインソールを改良するだけでも効果がありますが、変形や痛みが強い場合には、オーダーインソール(中敷き)の作製をお勧めしています。

オーダーインソールは痛みの除去以外にも安定性の確保という重要な役割があります。足の骨は26個の骨からできていますが、細かい骨があることで、地面の凹凸を吸収してバランスをとることができます。ところが重度の関節リウマチの方はこの細かい骨の関節が固まって動かないため、うまくバランスをとることができません。オーダーインソールは足裏の凹凸を再現し、しっかり足と靴を固定できるので歩行時の安定性を高めることができます。

オーダーインソールの作り方

◆靴の選び方や靴底の改造・オーダーシューズ

靴を選ぶときは、まず厚底であること、足運びが良いようにつま先が少し反っているもの、紐やベルトでしっかり固定できること、またできれば足裏のサポートがついているインソールがあるものをお勧めしています。ドイツの健康靴はこうした条件に合ったものや、関節リウマチの方のために開発された靴もあるので、弊社では運動靴などより医学的に考慮された健康靴をおすすめしています。

特にオーダーインソールでも足裏の痛みが抜けきらない場合には、靴底の改造もしています。靴底を前方に転がるように作ることをローリングソール加工と言いますが、魚の目ができやすい足指のつけ根の部分に圧力がかからないため、痛みを軽減することができます。またこのローリング加工は足首の運動を最小限にできるため、足首の負担を軽減することも可能です。足首に関節リウマチの炎症が起きている場合には、ブーツ形状の靴にローリング加工をすることで、足首を固定し歩行時の負担を軽減できます。

靴のローリング加工

また歩行時の不安定感が強い方は、フレア加工といって靴底を拡張することで安定性を確保することも可能です。

また、関節リウマチでは、単純に「靴の革が当たって痛い」という問題があります。特に足指の第二関節が曲がると上の靴のアッパー(上革)に足指があたり、角質ができて強い痛みがでてしまします。こうした場合、ストレッチ素材のものや繊維系の素材を選ぶ方も多いですが、後から足が当たって痛くなった時に伸ばしたりが難しいという難点があります。その点、革の方が後から革を伸ばして足の形に変形できるという利点もあるので、これは足の当たり具合などを見て検討していきます。もちろん変形が強い場合は、足型から作製するオーダーシューズというケースも多々あります。

靴の改造 オーダーシューズ

また靴選びの際は、手の変形も考慮してジッパーやベルトなどがあるものを推奨しています。スポッと履けるスリッポンタイプは、足裏のために靴底を厚くすると脱げやすく安定感が保てなくなってしまうので、あまりお勧めはしていません。※もちろん仕事上など特別な事情がある方には、デメリットをご理解いただいた上でご案内させていただいております。

関節リウマチの場合、痛みが出ないように考えるとどうしてもデザインの制約は多くなってしまいます。ただ私たちは、できる限りお互いに理解し納得できるようにお話をしていきたいと考えています。例えば1足目はとにかく痛みなく歩けるデザインものを優先し、2足目以降は少しデザインを考慮し、痛くなったら1足目に戻る、というような考え方も可能です。あるいは、多少の痛みは我慢してデザインを優先したいということであれば、そのデザインの中で極力負担のないものを作る、という共通理解のもとで製作することもできます。お客様が何を優先したいのかを時間をかけてしっかりと聞き取り、私たちができることと・できないことをすり合わせながら、可能なかぎり希望にそった形にしていきたいと考えています。

◆最後に

以上、関節リウマチのインソール(中敷き)と靴選びについて簡単に説明させていただきました。特にこの症状では靴を変えると生活が変わります。当店でも関節リウマチの方々に沢山のインソール(中敷き)や靴を作製してきましたが、多くの方が外用に作った靴やインソールを家の中でも履きたいと、室内用に二足作られていきます。家の中を歩くのも痛いのが関節リウマチの辛さです。ぜひこうした症状でお困りの方は、一度ご相談いただければと思います。

※症状によっては医療機関をご紹介することも可能です。

※当記事はあくまで弊社の経験と実績に基づく参考記事をお考えいただき、医師の診断を優先してください。

 

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