股関節の症状 | 股関節が痛い ~変形性股関節症~ その靴選びとインソール

股関節の症状 | 股関節が痛い ~変形性股関節症~ その靴選びとインソール

股関節の症状 | 股関節が痛い ~変形性股関節症~ その靴選びとインソール(中敷き)

股関節の痛みとして代表的な「変形性股関節症」。「変形性股関節症」は股関節の軟骨がすり減り骨が摩耗することで変形し、痛みや動かしにくいなどの機能不全を起こす病気です。ここではその症状についてまとめるともに、そうした方のための靴選びやインソール(中敷き)ついてまとめました。

◆「股関節が痛い!」変形性股関節症はどんな症状?

変形性関節症は、鼠径部(脚のつけ根)の痛みや、太ももに痛みや違和感がでたり、股関節を動かしにくくなるなどの症状がでる病気です。歩きはじめや立ち上がるときに痛みや違和感を感じると言われています。また痛みの出方も、最初は長く歩いていた後など一時的だった痛みが、徐々に慢性化していくというケースが多いようです。

◆変形性股関節症はどんな病気?

変形性股関節症は原因が不明確な一次性のものと、もともと股関節の形状に問題があったり事故やリウマチなどによって引き起こされる二次性のものに大別されます。日本で多いのはこの二次性のタイプで、その中でも股関節の骨を包む臼蓋(きゅうがい)が生まれつき不完全な「臼蓋形成不全」の方や、赤ちゃんのころに股関節が脱臼している「先天性股関節脱臼」の方が年齢とともに変形性股関節症を発症するケースが特に多いです。

球状の股関節は通常陰圧によって吸い付くように収まっている非常に完成度の高い関節と言われています。そのため、少し形に不具合があると年齢を重ねるごとに徐々に関節面を削ってしまい、それまで痛みもなかった人が、中年期以降になって初めて症状がでるというケースが多いようです。

実際、お店や病院に来られるお客様の中でも、ご自身が「臼蓋形成不全」や「先天性股関節脱臼」だったことを知らずに、若いころから激しい運動をされていたという方が結構おられます。中にはオリンピック選手の候補だったという方にも出会ったこともありますが、やはり40代、50代になってから痛みや違和感を感じるようになった、とおっしゃっていました。

変形性股関節症が進むと、しゃがんだり、靴ひもを結んだりの行為が難しくなります。また関節面が摩耗することで、脚の長さに違いがでることも多々あります。また痛みが慢性化し、腰を曲げるように歩くことで膝が曲がってしまい、股関節だけでなく膝に痛みが出るケースもあります。これだけで歩行が左右不安定になることが想像できますが、股関節の動きが悪くなると骨盤を支える筋肉(主に中臀筋)も弱くなり、足を引きずったりと歩行のバランスが悪くなります(跛行)。

◆変形性股関節症の靴選びやインソール(中敷き)

医学的な治療としては、人工関節や骨切術などが一般的に知られていますが、日常においては靴やインソールなどで痛みや疲れを軽減することも非常に重要です。もちろん関節の摩耗が原因ですから、歩きすぎは良くないのですが、歩かないことで体重が増加すると、さらに関節に負担がかかるという悪循環になってしまいます。そのため、なるべく靴やインソールなどで痛みや衝撃を軽減し、生活の質を保っていくことが大切だと私たちは考えています。

ドイツ足の健康館 赤い靴では「変形性股関節症」の人に靴やインソール(中敷き)を作製することが非常に多いです。変形性股関節症の方が歩くときに特に痛みを強く感じるのは

①身体が左右に揺れるとき

②蹴り出し、踏み出しのとき

③地面の衝撃が強くかかるとき

です。つまり靴選びとしては、「歩行を安定させ」「蹴り出し時の負担を減らし」「着地時の踵から股関節にかかる圧力を軽減できる」靴やインソール(中敷き)が重要になります。私たちのドイツオーソペディシューテクニック(整形靴技術)が得意とする分野ですが、それぞれの解消法をみていきましょう。

 

①左右に揺れるときの痛みの軽減・・・靴の加工やインソールで左右の揺れを解消する

変形性股関節症は、脚の長さの差、いわゆる脚長差がでることが多いです。これは股関節面の摩耗や、痛む足を使わなくなることでおきた筋拘縮などが原因といわれています。脚の長さ(骨盤の高さの差)があると歩行時に大きく左右に揺れてしまい、痛みが倍増します。

脚長差は本当に個人差の大きいところなので、その人その人によってどのくらいの差を埋めるかは変わってきます。特に筋拘縮による脚長差は、正常な脚側が短くなるなどの現象もおきるので注意が必要です。

私たちも理屈や数値だけでなく、お客様の実際の感覚や歩容、また筋力などからトータルに必要な脚長差の補高を判断していきます。

また前述のとおり、左右の揺れは脚長差だけでなく、中臀筋と呼ばれるお尻の筋肉が弱り、骨盤の水平を保てなくなることで左右の揺れが激しくなります。こうした点を踏まえながら、足の長さの差を整え、靴底の拡張やインソール(中敷き)により中臀筋のサポートを行うと左右の安定感を高めることができます。もちろん短靴よりもブーツ状の靴の方がより安定感を期待できます。

 

②蹴り出し、踏み出し時の痛みの軽減・・・靴のローリング加工

身体を前に押し出そうとするとき、股関節回りの筋肉がぐっと緊張しますが、この時にかかる内圧で痛みがでるというケースも多いです。この場合、いかに体重移動を楽にしてあげるかが重要になります。自分で踏み出すというよりも、体重をかけたときに靴が勝手に転がってくれるようにすると股関節の負担が楽になります。具体的にはローリングといって靴底の前側を丸く船底のようにしてあげることで、スムーズに身体を前に押し出すことができます。もともとそういった靴を選ぶこともできますが、靴によっては加工によりローリングソールに変えることもできます。

 

③地面の衝撃が強くかかるときの痛みの軽減・・・踵の加工やインソール(中敷き)

衝撃吸収のため靴底にクッションをいれて加工することももちろんありますが、難しいのは柔らかすぎると不安定さを生み出してしまうということ。その点オーダーインソールは左右の安定感を高めるとともに、立体的な構造により足裏にかかる衝撃を分散させ、股関節にかかる衝撃を軽減することができます。

以上、非常にざっくりでしたが、股関節の痛みである、「変形性股関節症」でお悩みの方のための靴やインソールについてのお話でした。途中でも触れましたが、股関節については本当に各個人によって対応が大きく異なります。専門的な知識が必要な分野でもあるので、股関節のトラブルをお持ちで靴選びにお悩みの方は、ぜひご相談にきてください。

※症状によっては医療機関をご紹介することもございます。

※本記事は参考記事とお考えいただき、実際の医師の診断を優先してください。

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